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第三者後見人には弁護士や司法書士の先生が安心です。

成年後見人の業務

本人との面談

成年後見人の業務 写真

後見人に選任されたら最初に被後見人と面談して、今後の活動内容について 念入りにミーティングを行います。 判断能力が十分にない被後見人だけではこの話し合いにあまり意味がありません ので、血縁者など関係者も同席することになるでしょう。 後見人が必要な方が自分の判断だけで後見人と打ち合わせをしても、充実した 内容にはならず話も進まないからです。 この場合の後見人は身内ではなく、家庭裁判所で選任された司法書士などそれまで 面識のなかった相手を想定して話をしています。 知り合いならわざわざ面談の場を設けなくてもいいでしょう。 親戚に後見人になってもらうのなら電話で話をしたり、フラリと立ち寄った時に お茶でも飲みながら和気藹々と話し合いをすればいいので、かしこまって面談を せずとも意思の疎通は叶えられます。 それ以外、司法書士の方に引き受けてもらう場合は今後のこと、何をしてもらい たいかを面談の場で伝えたり、親しくなれるように趣味の話しや今日のお天気の こと、星座占いなんかのトークで盛り上がりましょう。 信頼関係を築かなければやっていけませんし、この初回の面談だけでなく定期的 に会合を開いてもいいかもしれません。 なにはともあれ最初は自己紹介をすることがスタートラインになります。



財産や印鑑の引渡し

被後見人の財産の管理を任されるのですから、通帳や実印、有価証券などとそれ に関連する書類も引渡しをします。 印鑑登録カードや不動産の権利証などけっこうな量になるかと思いますが、一切 洩れなく後見人に手渡すことになるでしょう。 それが済んだら口座を持っている銀行に足へと運び、このたび私が成年後見人に なりましたと届けを出します。 どうやって足を運ぶかは後見人が自由に選べますので、マイカーを所有していて 運転すればすぐに行ける場所に銀行があるのなら自動車に乗っていくのがいいでしょう。 ですがその自動車がもしも車検切れだったり、運転免許証の期限が過ぎてしまって いる場合は他の案で足を運んでください。 車検切れなだけならレンタカーを運転していくのはオッケーですが、もしも免許証 が無効になっていたらどんな車も運転することは許されません。 公共機関を利用するかタクシーに乗っていきましょう。 届出をするのは金融機関だけでなく、被後見人が加入している保険会社もです。 こちらも自動車なりタクシーなりで行くか、連絡をしてこちらに来てもらう、 あるいは書類を郵送してもらうなどの方法で手続きをします。 これをしておかないとそこに関連する財産や権利を後見人がどうこうすることは できないので、忘れずに行わなければなりません。



登記事項証明書の入手

法務局で登記事項証明書を発行してもらうのも忘れてはいけません。 これは成年後見人であると証明する書類なので今後の活動に必要になってきます。 次にやることは被後見人の所有している財産を速やかにひとつ残らず調査して、 裁判所に提出・報告します。 財産目録を作るのですが、提出までに一ヶ月の猶予しかもらえませんので選任 されて面談も済ませたら、すぐにでも取り掛からなければならないでしょう。 これには被後見人の協力が不可欠で、どれだけの財産を蓄えているか、どこの 土地を所有しているか、いかほどの有価証券を持っているかなど話を聞かせて もらうことから開始しましょう。 その話を「へぇ、すごいですね」と聞くだけではなく、ちゃんとメモをとって 引渡しをされた財産と照らし合わせ、漏れがないか、渡されていない財産がないか をチェックして完璧な財産目録を作り上げます。 そして一ヶ月以内に提出したら今度は年間に支出するお金の予定を立てます。 どれだけの出費をするか、そして収入はどうなのかを調査して、堅実な生活を 送ることになるようにするのです。 これらの事柄はいつでも裁判所が報告を求めることができるのですが、実際には 年に一回だけということが多いようです。 特に問題がなければ何度も詳しい報告を求めてくることはないでしょう。



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