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第三者後見人には弁護士や司法書士の先生が安心です。

法定後見制度

後見

法定後見制度 写真

法定後見制度の利用者の約80%がこの後見となります。 この対象となる方は法的な判断がほとんど出来ない、本人に任せておいては いけないとされる認知症や知的障害の方で、誰かが援助や保護をしないと大変 なことになりそうだという段階まできてしまった場合に適用されます。 本人に預金通帳とハンコを預けておいたらあやしい勧誘の電話に騙されて全財産 を失ってしまうかもしれない、なので後見人がそれを防ぎましょう、という感じです。 後見人は本人がやるべき財産に関する法的な事柄を全て代行することが許される ほど、とても大きな権限と責任があります。 水道代の引き落とし先の口座を変更することも後見人なら簡単にできてしまい ますし、信用金庫に預けている190万円の定期預金を解約して別の口座に 移すことも、誰にも怪しまれずに行うことができるのです。 その反対に本人が行ったちょっと大きな法律行為なんかは、家庭裁判所に選任 された後見人が「ちょっと待った!」と無効にすることも許されます。 被後見人が勝手に判断してトラブルになってしまったとしても、それを収拾させる ための権限を与えられている、認められているというわけです。 被後見人の財産をいろいろ出来てしまう後見人は立派な人格者でなければ務まらず、 司法書士に白羽の矢が立つことが多いでしょう。 どこの馬の骨ともしれない輩にまかせることはできないですしね。



保佐

ほどほどに援助するのが保佐で、「友達以上恋人未満」みたいにちょっとしゃれた 言い方をさせてもらいますと、「補助以上後見未満」となります。 中途半端に感じられるこのポジションは法定後見制度の中でも少数だそうで、 「ボクね、保佐をしているんだよ」という司法書士の先生は全国でもあまり 多くはないので珍しい存在として崇められているそうです。 認知症などで判断能力が充分ではないけどある程度は自分で判断できる人が この対象となり、そこそこ重要な役目を背負っています。 どれだけのことを保佐に任せるか、代理権を与えるかは本人が決めることができる ので、全ての保佐がはっきりと権限が決められているわけではありません。 ある保佐はここまでしか代理権を認められていないけどこっちの保佐さんはもっと 多くの代理権があるのでみんなに崇拝されている、なんてこともありそうです。 でもその保佐が優秀だから多くの権限が認められるのではなく、被後見人の判断 能力によってどこまでのことが認められるかが決定されることになるので、 選任された人の能力はあまり関係ないかもしれません。 とはいえ誰にでも任せられる役割ではありませんし、やはり信頼できる身内の方や 司法書士などでなければ務まらないでしょう。 後見と同じく本人が行った法律行為はあとから保佐の方が取り消すことも認め られていますし、それなりに頑張らなければならない立場の人です。



補助

法定後見制度の中でも一番援助の頻度が少ないのが補助になり、たいていのことは 本人の判断に任せても大丈夫だけど重要で難しいときにはヘルプするよ、私に 任せてねという感じになります。 判断能力が不足しているといってもピンキリで、認知症でも1から10まで誰かに 任せなければいけない人ばかりではないのです。 日常的な判断や行動なら支障なくこなせる、でも未公開株式を買わないかと電話が かかってきた時なんかは話が難しくてどうにも判断しかねる、そんな軽度の認知症 や知的障害の方も大勢いらっしゃるのです。 そんな困難な状況に出くわした場合にのみ助力を請うのが補助で、どこまでの ことを任せるかは本人が決めることができます。 知人に現金書留を送ったり通信販売で購入した商品の代金を支払うこと程度なら 自分でやるよ、でも所有するマンションを建て替えることに関してはお任せしたい のでお願いしますね、と自力でやれることは自分でやってしまいます。 保護といってもそんなに過保護には扱われませんし、それまでの生活とさほど 変わらないという感想を述べられることもよくあるそうです。 援助する機会が少ないだけではなく補助を受けている、している人口も少ない ようで、法定後見制度でぶっちぎりトップの後見と比較すると半数にも満たない とどこかに書いてありました。



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